新潟県妙高山の麓、斐太村十日市。
大自然に抱かれたこの地で、
家族や村人たちに愛されすくすくと育った少年、堯(たかし)。
祖父・一作の教えを胸に、
大好きだった微生物の研究の道へとすすむ。
「人様の役に立つ人間になりたい—」
ただその一心で顕微鏡をのぞく毎日。
しかし道は遠く、幾多の困難が待ち受ける。
長い旅の先に見つけた、本当の「たからもの」とは・・・。
大自然が妙高の地に与えた生命力を、
野草を通じて酵素に変え、人々の健康長寿に貢献する。
戦後日本の酵素研究に人生のすべてを捧げた男、近藤堯の物語。